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二人の王子とドラゴン

 

二人の王子とドラゴン

二人の王子とドラゴン

 

 跡継ぎの王子が欲しいと願った王様の願いをかなえ、妖精は王子を授けてくれた。ただし、双子の! 知恵のあるトニオと武勇にすぐれたクラウディオは、仲良く元気に育つが、王様はどちらを王にすればいいのかわからない。宮廷魔術師のすすめで、ドラゴンを倒した方を王にすると決めて二人を旅にだす。二人は力を合わせて道中のトラブルを解決。ドラゴンを倒すのではなく、宮廷に連れ帰り、お互いにないところを補い合って、このまま二人で王となることを決意する。旅と成長もののパターンだが、あまりゲームっぽくない。王様が、跡継ぎを「男の子でないと困る」と言って、それにカチンときた妖精が男の子だけれど双子にするなど、皮肉がきいた雰囲気がちょっときいている。