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むだに過ごしたときの島

 

むだに過ごしたときの島

むだに過ごしたときの島

 

 鉱山の見学で迷子になったジュリアとアリアンナは、迷子となくしものが集まる不思議な島にたどりついていた。子どもだけで自由に過ごせる楽しい日々。だが、現実の世界でゆとりを無くした人たちの“時間”が黒い煙になり、島の人を狂わせるようになった。のんびりと無駄な時間を過ごすことを教えるため、ジュリアは元の世界に帰る決心をする。いかにもツクリモノめいた設定に抵抗を感じたが、失踪したこの本の著者とされている人物が誰か見えてくると、ちょっとのってきた。子どもより大人ウケしそう。