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オタマジャクシの尾はどこへきえた

 

オタマジャクシの尾はどこへきえた (子どもたのしいかがく)

オタマジャクシの尾はどこへきえた (子どもたのしいかがく)

 

 大人になるまで1~2年かかるウシガエルのオタマジャクシの成長のようすを紹介した科学絵本。あらためて気づけばそのとうりだが、オタマジャクシがカエルになる、ということは尾がなくなって足が生えてくるだけでなく、口の形から食べ物、呼吸方法も変わることだった。驚いたのは、口が変わる間、なにもお食べられなくなるとのこと! その食べられない時期に尾が分解されて体の中に栄養として取り込まれていくというのは、すごいですね。外見だけではなく、体の中の変化として”「ちょう」のつくり”として、水草を主に食べるオタマジャクシから虫を食べるカエルになる過程で腸が57cmから4cmにまで短くなる説明もあり興味深かった。こうした変化を引き起こしているのは甲状腺から出るホルモン働きに寄るとのこと、まだまだ知らないことが多いのだと感じました。