児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ひゃっか!全国高校生花いけバトル

 

ひゃっか!  全国高校生花いけバトル

ひゃっか! 全国高校生花いけバトル

 

 高校2年の大塚春乃は、ただ1人の華道同好会員。2人1組で出場できる全国高校生花いけバトルのペアを探していた。全国高校生花いけバトルは、流派や所属、部活動にこだわらず誰でも参加できる大会。去年の夏休みに決勝大会を見て花と所作の美しさにすっかり魅せられてしまった。全国大会の会場は父方の祖父母がかつて花屋を営んでいた香川県栗林公園だ。春乃は自分の姿を見せて祖母を喜ばせたいという気持ちもあった。
転入生男子、山城貴音が華道経験者だと聞き勧誘に行くと、仕事で無理と即ことわられる。が翌日、勉強を教えてくれるなら出てやると言ってきた。貴音は実は、流しの大衆演劇一座で八代目彦弥を名のる人気役者。転校を繰り返しており留年が危ぶまれているのだ。春乃と貴音のチーム「ハルノオト」が誕生し、花いけバトルの練習が始まる。しかし予算がないので直前練習まで本物の花は無し。圧倒的に不利な条件での予選大会。舞台経験豊かな貴音の語りで観客を巻き込みながらの花いけは高得点をたたき出し、2人は順調に駒を進める。しかし、いよいよ全国大会の待つ夏休み直前。貴音が校内で暴力事件を起こしてしまう。チーム「ハルノオト」の出場はどうなる?!
全国高校生花いけバトルというものをこの本で始めて知りました。今年で3回目。8月の決勝大会に向けて地区予選が始まっているようです。