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続・12月の夏休み ケンタとミノリのつづきの冒険日記

 

続・12月の夏休み ケンタとミノリのつづきの冒険日記
 

 今度はお母さんも日本から来て、家族でニュージーランドフィヨルドを見に行くことになったケンタたち。家族4人でトレッキングだとケンタは安心していたのに、お母さんが美しい風景に夢中になって道をそれた後、お父さんが例によって鳥を追いかけて森に飛び込み、8歳になった妹ミノリがそれを追いかけ、11歳のケンタがあわててミノリを追いかけ結局、またまたミノリとケンタが二人で孤立することになる。さすがに全5日間の予定の行程で、完全に二人きりになるのは1泊くらいだが、それにしても設定がやはり納得できない。ミノリから目を離さないように注意しているケンタに比べ、お父さんとお母さんの行動は無責任すぎないか? 普通の針から釣り針を作ったり、草で網を編んで小魚を救ったりと、年齢の割にはハイレベルなサバイバルをしてのける二人は相変わらず。主人公に自分を重ねて冒険気分を味わえるのだろうか? 少なくともミノリは保護者が必要な状態。ケンタはヤングケアラー!? ケンタが同格の友人と仲間だけで冒険したほうが楽しめるだろうなぁなどと思ってしまいました。