広島市生まれの綾瀬はるかさんが出演した、2005年戦後60年企画「ヒロシマ」と「NEWS23クロス」の表題シリーズ(2010~2012年放送分)を収める。実祖母から始めて広島、長崎、沖縄、ハワイ、そして東日本大震災後の岩手、福島でインタビューを行っている。綾瀬はるかと証言者の会話が中心で1つ1つは短く、放送の書き起こし程度のよう。でも、当時を生々しく伝える写真とその被写体本人による言葉なだけに、事実が迫ってくる。中でも、16歳で婚約者を亡くした女性が真珠湾を訪れ、69年間抱えてきた恋心や憎しみをほぐしていく過程をおったものは、子どもにとって遠い昔の「戦争」ではなく、自分にもある気持ちとして近く想像できるのではと思う。 (は)