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北の魔女ロウヒ

 

とおい北の国に住む魔女ロウヒ。ある日いたずら心をおこすと、賢者ワイナモイネンの弾くカンテラの音色に耳をすませていた月と太陽をぬすみ、あかがね山の奥に閉じこめてしまう。寒さと闇に包まれる大地。ワイナモイネンは、鍛冶屋に月と太陽を作ってくれるよう頼み、自分はあかがね山へ向かう。我が身を案じたロウヒが、タカに姿を変えて鍛冶屋のようすを見に行くと、鍛冶屋は魔女をとらえるためにと鉄の首輪とくさりを作っていた。おじけづいたロウヒは、月と太陽を元へ戻し、大地にはまた昼と夜、そして季節がめぐるようになった。

フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」を元にした物語。高学年向けのよみきかせにも。 (は)