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ロバになったトム

 

末っ子のトムは、いつかロンドンで金持ちになることを夢見ている気のいい怠け者。ある日、名付け親から「朝始めたことは夕まで続くだろう」という贈り物をもらってロンドンに向かう。名付け親の妖精はもう一つ「未来の妻が思っている姿になるだろうと」という贈り物もくれた。途中、出会った女の子ジェニファーから「あなたってロバみたいにバカね」と言われてしまうが、とたんにロバに変身! しかし、勤勉で賢いジェニファーのおかげで彼はロンドンで大成功したお金持ちとなる。しかし、決して姿を見せないバロ氏はみんなの疑惑の的となる。昔話を巧みに使って満足いく作品に仕上げられている。賢くて自立したジェニファーに拍手。