児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

レッツもよみます

 

レッツは5歳。父さんに絵本を読んでもらっているところ。でも、なにか違う。父さんの声がうるさく聞こえる。レッツは考えに考え、絵本を別のにしたり、母さんに代わってもらったり、3人で読んでみたり。そして気がついた。レッツは字が読めるんだから1人で声に出さずに読むほうが楽しい!ってことに。そして、父さん母さんに「よんでほしくなったら、よんでくれるの?」と聞くと、「もちろん!」と言ってくれたので、レッツは安心して1人で読むことにしたのでした。
「母の友」2022年11月号(福音館書店)の特別企画「絵本から童話へ 読んでもらう?自分で読む?」、富安陽子さんとの対談で護得久えみ子さんも言っています。小学校前に文字が読めたので母親に読み聞かせてもらうのは、「楽しかった」と「じりじりした」の両方だったと。本書はあえて言えば、そんな子どもの気持ちに、大人が気づくためのものと思います。 (は)