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父さんと、キャッチボール  もう、ジョーイったら2

 

もう、ジョーイったら! 2 父さんと、キャッチボール?

もう、ジョーイったら! 2 父さんと、キャッチボール?

 

 ジョーイももうすぐ5年生。薬のおかげで落ち着いた生活が送れるようになってきた。ところが、父さんが弁護士を通じて、夏休みを一緒に過ごしたいと言ってきた。母さんはしかたなく父さんとおばあちゃんの家にジョーイを送ってくれた。初めて会うパパは、ちょっと前のジョーイのよう。一方的にしゃべりまくってジョーイが口を挟むスキもない。だけどおばあちゃんは咳がひどくて、前より元気がないみたい。野球のボランティア・コーチをしていた父さんは、ジョーイをチームに連れていってくれた。野球ははじめてだけど、いつも石を投げて遊んでいたので、ジョーイはピッチャーとして大活躍(打つのはダメだけど!)父さんは舞い上がってしまい、ジョーイもうれしい。だけど、父さんはアルコールをやめたはずなのに、徐々に飲む量が増えてきて、おまえは普通の子だから薬はいらないと、ジョーイの薬を捨ててしまう。ジョーイは、父さんには、薬を飲んで制御が必要なそのままのジョーイではダメだと思われていることを気づく。ひょっとして大丈夫かも、という望みもむなしく、コントロールが効かなくなり、母さんに助けを求めて迎えに来てもらうジョーイ。 ちょっと大人になったジョーイが、今回は父さんとうまく関係を作りたい、父さんに褒められた委と願う様子がいい。あいかわらずマイ・ペースだけど、ちゃんと成長しているジョーイがたのもしい。