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ナップとウィンクル

 

ナップとウィンクル2匹の犬が、1本の骨を掘りだしました。ぼくが先に見つけたよ、とナップ。ぼくが先にさわったよ、とウィンクル。骨は一体どっちの物か決まりません。

そこで2匹は、通りかかったおひゃくしょうさん、やぎ、とこやさんに、順々に尋ねますが、みな自分の頼み事を2匹にやってもらうとさっさと行ってしまいました。

ちょうどそこへやってきた大きな犬。ナップとウィンクルの話を聞いたと思うと骨をくわえて駆け出しました。驚いた2匹は、大きな犬にとびつきかみつきひっかいて骨を取り返すと、一緒に半分ずつかじることにしたのでした。

『クリスマスのうさぎさん』でツリーの下に置かれている同作者の絵本。1976年にアリス館から『ナップとウィンクル』として刊行され、その後新しい訳で『みつけたものとさわったもの』(童話館出版)が出ましたが、読み聞かせには『ナップと~』をおすすめ。冒頭2匹のぶちの特徴が絵と一致しているなど、耳で聞いてわかりやすい文章です。 (は)