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バンドゥーラ

 

1897年、ミャンマーのジャングルで生まれた赤ちゃん象パンドゥーラ。ゾウ使いのポトケは、この象をかわいがって育てる。パンドゥーラは、賢く、さまざまな言葉を理解する素晴らしい象にそだつ。同じ年、イギリスでウィリアムという男の子が生まれた。動物が大好きだった男の子は、貿易会社の仕事でミャンマーに行き、ゾウたちを扱う仕事につく。パンドゥーラとポケトに出会い、ゾウを痛めつけて従わせるのではなく、子どものころからかわいがって、仕事を教えるゾウの学校を作ることを始め成功させた。木材伐採の仕事はうまくいっていたが、第二次世界大戦がはじまり、ウィリアムは、パンドゥーラたちゾウとともに、戦場に行き、橋をかけたり物資を運ぶ仕事についた。だが、危険が迫る中、山越えをしてインドへの避難も行い成功させるなど、活躍する。だか、最後、パンドゥーラは密猟者に殺されて牙を切られてしまった! 
実際にあった出来事を元にしながら、数を減らしつつある象の問題も述べている。
大型の本で、絵がとても魅力的。読み聞かせには、長すぎて無理だが、絵を見せて紹介すると、借りる子がいそう。