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おやすみなさいフランシス

 

よる7時。あなぐまのフランシスは、おとうさん、おかあさんにおやすみなさいのキスをして、ベッドに入りました。でも、なかなか眠ることができません。部屋の中にトラや大男がいるんじゃないかしら。天井のわれめから何かこわいものが出てきそう。カーテンが気味わるくゆれてる・・・その度にベッドから出て、おとうさん、おかあさんに言いに行くうち、おとうさんはとうとう、早く寝ないとおしりをたたくよ、と申し渡します。次に、窓のところでドシン!バン!と音がした時、フランシスはいったん自分で考えて、それが1匹のガだとわかると、何だかきゅうにくたびれて、ようやく眠りについたのでした。

1人きりの不安と、納得して眠る結末。共感とともに、その経験を少しだけ上から見られるようになった年齢の子に。 挿絵はガース・ウィリアムズ。 (は)

(原書:ハーパー社)