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セミ神さまのお告げ

 

六代の人の世を生きてきたおばあさんがいた。海津波と山津波を予言する歌を歌って警告したが、下の大地の村の人々はまともに受け取らない。一方、上の大地の人々は進言に従って上の土地へと移った。

やがて大津波がやって来て、下の大地の人々とともに流されたおばあさんは、海の主により六つ地獄へ落される。そして、村の守り神の妹が開けた六つ地獄の穴を通ってこの世へ生まれてくると、夏に歌うセミになったのでした。

あらゆる世界、時間の表現として6の数字を使うのは、アイヌの昔話の特徴です。 (は)