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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

パティシエにおしえてもらった 子どもがつくれるプレゼント菓子

 

この時期、だれかにプレゼントするためにお菓子をつくろうと思う子もいることでしょう。そんな子どもに、4人のパティシエが、難しい製菓用語をつかわずに、クッキーやケーキ、チョコレート菓子の作り方をていねいに解説し、ラッピングのアイディアまで紹介します。

その丁寧さは、最初にある「この本の決まりごと」から始まって、おもな道具や菓子材料、いろいろな固さでつかうバターのこと、混ぜ方の種類(切るように、一気に、すりのばすように、など)について、しっかりページを割いているところ。

お菓子作りをしない私にとっては、こんなに決まりごとが多いのか!という驚き(と、ここでめげる・・・)。そして、一旦冷やしたりするときの天板を入れるスペースが家庭の冷蔵庫に空いているだろうか、という現実的な心配が浮かびます。

でも、お菓子って、贈るまでがお菓子づくりなんだというわくわく。かわいくおしゃれに本格的に作って、お店で買ったみたいに贈りたい人向けなので、決して”かんたん”レシピではないけれど、だからこそ、うまくできた時、そして贈って喜んでもらった時の満足感は、ひとしおだろうと思います。

最後にこまかいことですが、「使うと作業が簡単に」とおすすめされているフードプロセッサーの紹介が本文の途中にありますが、巻頭の「おもな道具」のところに載せるか、ページを案内しておくべきと思いました。 (は)