児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

闇に願いを

 

刑務所で生れた子どもは、親の出所もしくは13歳にならないと外に出られない。母が死んだポンの出所は13歳のはずだが、ふいに訪れたチャンスで脱出に成功。食べ物に困り僧への供物に手を出そうとしたところをつかまるが、チャム師が助けてくれる。囚人の印の手首の入れ墨に願いの糸を巻いて隠してくれた老師は、つねに穏かで、教えるのではなく、ポンが答えを出すのを待ってくれる。一方、刑務所長の娘ノックは、優秀だが、なぜか母はノックを田舎に追い出そうとする。送られたのは偶然にもポンが隠れ住む寺があるまち。全ての光を与えてくれたという偉大な総督が統治する街で、自分が本当に求めるものを見つけていくポンの物語。タイに似た架空の世界が舞台。それぞれの登場人物が魅力的で、とてもいい。