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はなしをきいて 決戦のスピーチコンテスト

 

ヘイゼルは中学2年。地味で友だちもいない。そんなヘイゼルにタイラーは良く話しかけてくる。人気者のタイラーは、次々に好きな女の子が変わるが、その話を一方的にできるのがヘイゼルだからだ。そしてタイラーは、元カノのエラが、レズビアンでヘイゼルを好きだといったと言ってきた。エラは、ヘイゼルにとって昨年のスピーチコンテストのライバルだった。そしてエラがヘイゼルに近づいてきた。タイラーからセクハラのSNSを送り付けられ、恐怖で拒むためにヘイゼルの名を使ったというのだ。あぜんとするヘイゼルだが、エラと友人のナタリーと親しくなる中で、タイラーが次々に女の子を変えては、自分の思いのままにならなかった女の子にセクハラをしている事実をしった。校長に話にいくが、タイラーの母親が教育委員会の大物だからだ! 意見を握りつぶされないために、三人で計画を練るヘイゼル。両親はやっとヘイゼルに友人ができたと大喜びしてくれるが、話が微妙にかみ合わず、他の被害者を探しても、自分にされたことを発言はしてくれない。エラが、要らぬ騒ぎを起こし、ヘイゼルはそこに巻き込まれたと両親にまで誤解され、エラが謹慎になった時、きちんと話をきいてもらうために、ヘイゼルはスピーチコンテストを利用する! 匿名のSNSでセクハラの嫌がらせを受けているのに、SNSに手を出したのが悪い、犯人は確かではないと追い詰められる被害者側の女子生徒たち。最終的には、コンテストの来賓教育委員長の委員長が支持してくれたおかげで、無事に丸く収まる。だが、同時に、ヘイゼルの発言を支持して大勢の女の子たちが集まってくれたのがうれしい。こうありたいですものね。