児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

バスカヴィルホールのありえない物語1

 

これは、ホームズ知識があった方が楽しめる物語だろう。主人公はアーサー・コナン・ドイルという少年。父親がアルコールに依存して絵描きの仕事がうまくいかない中で、姉妹と母を守るために、学校を辞めて仕事に出ることを考えていた。だが、その推理力と行動力で、母子が危険にさらされたのを防いだ翌日、突然名門バスカヴィルホール学院に特待生で迎え入れたいという申し出がある。学長はチャレンジャー教授。ハドソン副校長、人類生物学はワトソン博士。そして同級生にはモリアーティーやアイリーンがいて、彼らと友情を深めていく。にんまりせずにはいられない。入学早々、加入することが、成功と権力の入口になると言われているクローバー同盟に勧誘されるが、入るためには3つのテストをクリアしなければならなかった。冒険と友情、そして推理という王道の娯楽作品。ホームズものが好きな子には勧められそう。