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黒の皇子

 

〈青の読み手〉となったノアは〈紅の魔女〉と呼ばれ迫害の歴史をも持つ熾火と呼ばれる女性たちの一人サンドラと山で修業を始めた。女王となったセシルは、双子の存在を許さない王家の法を変えるために頑張っている。隠された双子のロゼのため。そんな折、セシルの婚約者候補であったザスーン帝国のアレクセイ皇子が殺された報が届く。ザスーン帝国で反乱がおこり、王族全員が殺されたというのだ。だが、続報でアレクセイだけが生き延び、喪章をつけ、黒の皇子として反乱を鎮めて行ったという知らせが届く。そしてその裏には恐ろしい陰謀が見え隠れしていた。ついに国を掌握し、支援してくれたウラド公から皇妃を迎え完璧な対応を成し遂げたように見えるアレクセイの裏に見える破滅のレトと、思わせぶりに盛り上がる。