なかなか奇抜な人、経歴、仕事の12人へのインタビュー。著者自身、高校の進路指導やキャリア教育によばれ、芝居仕立てで講演しているということで、章立てが第一幕、第二幕・・・という趣向。著者による感想や分析がツッコミのようにはさまれ、話し言葉調の文章ですすみます。
珍スポトラベラー、「デストロイヤー」と名乗る創造家、切り似顔絵師、単館映画館館長、市議会議員、NPO団体代表などなど。中には、30以上の職を経て対人恐怖症になってしまったが、いまは素潜り漁師という生業を得た人も。
私は、最初に登場する元図書館司書の「物語屋」にいたく共鳴しました。依頼者の人生を聞きとって物語に仕立て、すべて覚えて語るという人で、「ことばと声」が大事で「すごい力」がある、「身振りを使わない方が伝わる」、のだと!
ぶっ飛んだり、突き抜けている人が多いですが、言葉の数々は深い。高校生に紹介してみたいです。 (は)
