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ようこそ、おまけの時間に

 

ようこそ、おまけの時間に (偕成社の創作)

ようこそ、おまけの時間に (偕成社の創作)

 

  松本賢は6年1組の教室で授業をうけていたはずだった。それが、12時に学校の近くの工場のサイレンがなると夢とは思えないほどリアルな不思議な世界に飛ばされてしまいます。その世界では6年1組のみんなが茨に囲まれて眠っていました。賢は自分の茨をカッターで切って脱出すると、幼馴染の明子やクラスのみんなの茨も切って助けていきます。
24時間のなかで12時のサイレンがなると行くことができる不思議な時間。

おまけの時間でめざめた賢たちが打ち解け、それが現実の世界にもつながっていくところがおもしろい。茨の世界で全ての茨を切り倒したことでもうおまけの時間はなくなってしまったけれど、茨の世界へ行かなくても本当の仲間になった賢たちは現実の世界でもきっと楽しいだろうと思いました。