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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

落語少年サダキチ (に)

 

一作目でパターン(江戸時代にタイムスリップする仕組み)が確立したので、こちらは、それを前提に使ってサクサク進めている感じ。歯医者から逃げて江戸時代に行く「夏の医者」では、殿様の頭痛を湿布薬でうまく直す。「動物園・千両みかん」では、サダキチこと忠志をライバル視する成績優秀、スポーツ万能、イケ面の蓑島くんと落語塾で落語対決をすることになり、また江戸時代にいって粋梅の落語をきくことで自分にできる落語をちゃんとやる大切さに気付く。またまた、この落語塾の設定など無理があるだろう、と突っ込みたいが、勢いで読ませ、かつ落語がただの暗記ではできないということを伝えるなどちょっと裏話を披露。気分転換にはよい娯楽作品。