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読書マラソン チャンピオンはだれ?

 

読書マラソン、チャンピオンはだれ?

読書マラソン、チャンピオンはだれ?

  • 作者: クラウディアミルズ,堀川理万子,Claudia Mills,若林千鶴
  • 出版社/メーカー: 文溪堂
  • 発売日: 2014/11/12
  • メディア: 単行本
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 ケルシーは小学校3年生の女の子。本を読むのが何より大好き! 校長先生が学校で読書マラソンをやって、読書数全校一のクラスはピザ・パーティーに招待。そして読書チャンピオンは最優秀読書ランナーとしてプレートに名前を彫って飾る、というのを聞いて、もちろん張り切ります。でも、ママは家族の行事はみんなで参加するのだといってケルシーの読書時間を奪うし、クラスにはケルシーと同じように読書家のサイモンはケルシーよりも読む冊数が多い! 算数が得意なアニカと走るのが得意なイジー、二人の親友に協力してもらいながら、サイモンが自分よりも本を読んでいるのはズルをしているせいではないかと疑ってスパイ作戦をたてたり、クラスの読書数を上げるために、本を全然読まないコーディに何とか本を読ませようとしたりと大忙し。冊数を稼ぐために文字数の少ない本や薄い本を選んだりしつつも、年齢にふさわしい本でなければいけないという先生の注意を素直にきき、いろいろなことを考えていく。冊数を競うと薄い本を読むとか、アルアルですよね。でも、本を読むことを最優先にして感じが悪かった自分に途中で気付いたり、疑ったサイモンと『秘密の花園』の感想を言いあったことでサイモンに共感したりとケルシー、模範生です。でもマラソンが終わり、ほっとしたのはケルシーですよね。これでのびのびと長い『小公女』読もうと思うラスト。やはり読書は自由が一番。