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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

荒野にヒバリをさがして

 

2020年カーネギー賞受賞作。復活祭の休暇で退屈していたニッキーとケニーは、父さんの勧めで郊外のハイキングに出かけることにした。兄のケリーは特別支援学級に通っているので、ニッキーが責任を持たなければならない。犬のティナも連れ、のんびりスタートしたハイキングは、天候が急変。近道をしようと整備されたハイキング道を外れたせいで、結局道に迷ってしまった。携帯はつながらず、ルートのてがかりにと川を探してたどり着くが、川沿いの崖から落ちたニッキーは足を折って歩けなくなってしまった。ケニーに助けを呼びに行ってもらおうとしたのに、心配したケニーは崖を滑り降りて来てしまい、もう上の道には戻れない。なんとかケニーを説得して川沿いに下って助けを求めに行くようにしたが、待っても待っても助けは来ない上、川は増水してくる。次々とふりかかるトラブル。過去の辛かった思い出、いったいどうなるの? というサスペンス要素もあって一気に読ませる。まさか、助かるよねとおもいつつドキドキしました。