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おしゃれがしたいビントゥ

 

まだ髪が短くて小さなおだんごにしかできないビントゥ。大人の女の人たちが、三つ編みにして貝がらやビーズを飾っているのがうらやましい。

「どうして小さい子は三つ編みにしちゃいけないの?」と聞くと、おばあちゃんは答える。「小さいうちは友だちを作ったり勉強したりするのが大事。おおきくなったら精いっぱいおしゃれをしたらいいさ」。その夜ビントゥは夢を見た。16歳になったビントゥは、金色のコインがきらきら輝く三つ編みがすてき。でも目覚めると、さえない今の自分。

そんなある日、ビントゥは、海辺で転覆しているカヌーを見つけ大急ぎで大人たちに知らせる。男の子たちを助けたごほうびに、おばあちゃんがくれた素敵な髪飾り。つやつやの黒髪に、青や黄色の小鳥が飾られた自分の姿に、ビントゥは大満足しました!

西アフリカ・セネガルにルーツをもつ作者。手のこんだ髪型や、鮮やかで大胆な柄のファッションを描いた挿し絵も美しい。 (は)