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ケニーのまど

 

ケニーは夢の中で、4本足のおんどりから7つのなぞなぞを出されます。「だれかさんだけのやぎって なんだ?」「やくそくをやぶっても とりかえしがつくか?」「なかも そとも みえるものなんだ?」・・・くまのぬいぐるみや、おもちゃの兵隊人形、ペットの犬と話しながら、いくにちも考えます。

そして迎えた月夜の晩。ケニーは再び、4本足のおんどりに会い、まだわからなかった最後のなぞなぞ、「ねがいごとをしてから きもちがかわること ないか?」の答えも見つけます。おんどりは、「のぞみはかなった」「ねがいごとは、いきたいところへ とちゅうまでいったのと おなじなんだ」と言い帰ってゆき、眠ってしまったケニーは、願いをかなえたのでした。

「おふろばをそらいろにぬりたいな」と同じ1956年に出版され、こちらはセンダックが文・絵ともに手がけたもの。おとなには話さない、子どもの心の中で起きているふしぎと、問いや気づきの喜びが描かれています。 (は)

(原書:ハーパー社)