児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ふみきりペンギン(2025年課題図書小学校中学年の部)

 

連作短編だが、正直とても読みにくかった。冒頭に、おとうさんのおならという詩が書いてあって、でも物語は踏切ではじまり、一応最後まで読むとそれぞれのお話が関係しているってわけねとわかるが、なんていうか混乱する。描写も雑で「おれはヒラヒラに左手をのばし」? ヒラヒラ? イラストを見て踏切のバーについているやつなのか? 身近で踏切ないけどこれって一般的なのか?と画像検索してみると、こういうのがついてない踏切もある。「さいきん、学校がつまらない。」とか書いているけど、それはからかってくる友だちのせいらしい。それなら「つまらない」のではなくて「いやだ」とか「行きたくない」とかじゃないのか? 途中でみつあみを喜ぶライオンをたてがみがあったからオスだったけど「心のいれものが、ちがっちゃった」せい、といっているけどそうか? 別に男性が三つ編みしてもよい(エルマーのぼうけんのライオンは、そうだった)けど??? 図書館に行けば、貸出カウンターは「受付」で、そこは静かにしないといけない場所、作者の近くの図書館は、こんなかんじなのだろうか? とはいえエピソードがいろいろあって、左利きをからかわれたり、友だちと喧嘩したり、仲直りしたり、誤解が解けたりするので、どれかを使って感想文を書くのには便利かもしれない。自分にこの年齢の子どもがいたら、勧めないけど・・・