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月へ行きたい

 

月へ行きたい (たくさんのふしぎ傑作集)

月へ行きたい (たくさんのふしぎ傑作集)

 

 月へはどうしたら行けるかな?雲を乗りつぐ?風船で飛ぶ?飛行機なら空を飛べるし速いけど、実際は地球の周りをぐるぐる回って離れられない・・・そこで造られたのが月ロケットだ。ということで、ロケットの燃料や構造、第1、第2、第3段と切り離しながらスピードを上げて宇宙へ飛びだしていく仕組みが解説される。重さ約2900トン、高さ110.6メートル、直径10.1メートルという巨大な乗り物のなのに、月に降り立つ部分はごくごく一部、乗るのはたった3人だけ。月へ行くための条件は、重力を振り切って地球から飛び出すスピードや力、宇宙の環境から身を守ること、宇宙で進む力。これら3条件をクリアするのは大変なことなのだ。でも、ロケット以外にこの条件を満たす方法の研究が続けられている。太陽帆船や宇宙エレベーター、真空チューブなど。きみならどんな方法を考える?と最後によびかける。
空想のような方法でもいつか実現できるかもしれない、たくさん想像をふくらませてほしい、という思いが伝わる。折りたたまれたページを開いてロケットを縦に見るページでは、説明文も同じ縦向きで読めるとよかった。