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ポーン・ロボット

 

ポーン・ロボット

ポーン・ロボット

 

 「ぼく」こと中学2年の千明は、万引きをしている青い髪の女の子を見かける。思わずそんなことをしてはダメだ、と思ったらその子は手を止めたが、ふしぎな抵抗感があり倒れてしまう。気が付いた時には3か月がたっていて、家が無くなっていた。両親が失踪して5年生の妹理央だけが残り、児童施設に保護されているという。千明も収容されるが、なぜか街では急に失踪者が増えていて、両親が消えた孤児が増えているという。というところから始まって、実は他の宇宙のから逃げてきた女の子を追ってきた殺人ロボットがその背景にいることがわかり、どうやって殺戮を阻止するか動き始めたという展開。それなりにテンポよく楽しめるが、千明の両親を含め、多くの人が殺されているというのに、その殺し方が消滅させるという手段のためか、殺人と言う生々しさがない。死が軽すぎるのはちょっとどうかと思うのだが・・・。その分、ゲームの攻略のような感じで気楽に読める娯楽作品という感じ。