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星の使者 ガリレオ・ガリレイ

 

星の使者―ガリレオ・ガリレイ

星の使者―ガリレオ・ガリレイ

 

 本の美しさとしては素晴らしいと思うが、実際のガリレオの生涯を伝えるにしてはやや簡易で、ある程度ガリレオがどんな人かを知っている人のための本であるようにおもわれる。例えばガリレオが生まれた年は、シェイクスピアの生年で、ミケランジェロの没年とあるが、シャイクスピアやミケランジェロが誰だかわからなければその意味はつかめない。「振り子の等時性1583年」など業績が語られるが、それはどういうことなのかは説明がない。せめて巻末に注があっても良かったように思われる。地動説問題に焦点を当てているが、それ以外は項目だけが語られる感じ。ガリレオに関する本を複数見る中の一冊として楽しむのが良いかと思われる。