蒸気機関車の王室列車ハイランド・ファルコン号に叔父と共に乗車することになったハリソンことハル。叔父のナサニエルは有名な旅行作家なのだ。だがハルにとって、母親に赤ちゃんが生まれるというタイミングでの旅行は、追い払われるようで気がのらない。ところが車内で不思議な女の子を見たことで気持ちが変わり始める。この列車には子どもは他にいないと聞かされていたのだ。実は彼女は機関士の娘でマーリーン。機関車大好きでこっそり密航してきたのだ(走り出して早々、父や乗組員には打ち明けたが)。彼女のおかげで徐々に機関車への興味が高まる中で、列車内で宝石盗難が発生。そして王子妃の大きなダイヤモンドのついた首飾りまで盗まれてしまった。ハルとマーリンは、二人で真犯人を見つけようとするが、逆にマーリンが犯人としてつかまってしまった。列車は4日間で終点に着く。それまでにハルは真犯人を見つけられるかという推理もの。途中で盗難方法と隠し場所、犯人もわかったので推理が好きな子なら真相がみやぶれそう。ただ蒸気機関車の蘊蓄などもあり列車好きにはたまらないかも。程よくきちんと書いてある良心的な作品という感じです。