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あたしのおばあちゃんは、プタ

 

 演劇公演のため飛び回る両親からおばあちゃんにあずけられたカトリアオーナこと通称キャット。あずけられた当初、反抗して「おばあちゃんはブタ」と書いたつもりで「おばちんわプタ」と書いてドアに貼った。それを見たおばあちゃんは大笑い、そして二人は仲良くなった。引退した精神病医だけど、昔の患者さんは、今でも何人かおばあちゃんのところにやってくる。革ジャンを来てバイク(しかもどでかいハーレー)をぶっ飛ばすおばあちゃん。おばあちゃんとの暮らしは満足なんだけど、学校でいじめっこウィリーに目をつけられたことがきっかけで、校長はキャットに問題があり、しかも原因はおばあちゃんだと疑う。おまけにテレビ界で成功した両親が家を買い「かわいい娘と暮らしたい」と言い出した。でも、今さら両親のところに行っても、ママは私のことを何も知らないし、知ろうとしているようにも見えない。でも、このままじゃおばあちゃんと別れなきゃならなくなる。そんなの絶対嫌だ! 私はママのペットにもつごうのいいお手伝いさんにもなる気はない。私のママは、おばあちゃんの娘。だからおばあちゃんもママと争う気はないという。親友のロージーは、こういう時は弁護士に頼むものだというから、やってやることにした! 祖母と孫の交流という主題はよくあるといえるけど、ちょっと一味違うおばあちゃん。同時に自分の娘のことや自分の老いも自覚しているという本当の意味での大人としてのおばあちゃんの姿がいい。譲れないことがあったら、キャットみたいに行動を起こさないとね。