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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ぼくらのサブウェイ・ベイビー

 

ダニーは、地下鉄に乗って家に帰る途中、小さな包みを見つける。それは布でくるまれた赤ん坊! すぐに警察に電話し、パートナーのピートにも電話をした。二人は赤ん坊を警官に渡すが、その子のことが頭を離れなくなった。ゲイのカップルだった二人に子どもは生まれない。養護施設に送られたあの赤ちゃんを引き取ることはできないものか? 理解のあるクーパー判事(女性)は、二人が赤ちゃんを引き取ることを認めてくれた。「愛があれば、なんだって可能ですから」と。お金がない二人だったが、二人の親戚が、赤ん坊をむかえるために、さまざまなものを持ち寄ってくれた。そして、クリスマスに、二人は家族としてその子を迎え入れる。実話に基づく絵本で、うわぁ~。アメリカはなんておおらかなんだと思った。日本だと、子どもを養子に迎えるとなったら大騒ぎだろうに、気軽に迎えている! カーバーの後ろ見返しに実際の家族の写真が写っているけど、とても自然。こういう明るい作品はやはりステキだと思う。