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あたしって、しあわせ!

 

ドゥンネは、夜ねむれないとき、ひつじを数えるかわりに、「あたしって、しあわせ!」と感じたときのことを思い出すことにしています。

通学用リュックを買ってもらって、1年生になるのがとても楽しみだったこと。

初めて友だちになったエッラとの、楽しい休み時間や給食の時間。うちでお泊まり会もしたし、時々けんかをしてもすぐ仲直り。エッラといるといつもしあわせです。

ところが、そんなエッラが遠くの町へ引っ越してしまって。ドゥンネは、悲しくて泣きました。ママが病気で「とおくへいってしまった」ときのことも思い出しました。ドゥンネはもう、ちっともしあわせではありません。

そんなある日、エッラから手紙が届きます。「ふっかつさいのお休みに、あそびにこない?」そう、いま思い出しているのは、ドゥンネにとって、一番しあわせなこと。しあわせすぎて眠れないくらい。明日はいよいよ、エッラのところへ遊びに行くのです!

ドゥンネが思い浮かべる、学校や家でのさまざまなしあわせとふしあわせは、低学年くらいの子が共感をもって読むでしょう。 (は)