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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ぼくのまつり縫い 手芸男子と送る花

 

手芸が大好きな針宮優人も、いよいよ中学3年生。高校を決めなければならないけど、決める基準がわからない。被服部のある高校を選んでみたら「趣味で学校を決めるのはどうか?」と部の顧問で担任でもある犬山先生に言われてしまった。でも新1年生が2名入り、内1名は男子で優人としては被服部は大切な場所だ。受験勉強もがんばらなければいけないけど、文化祭に向けての最後の部活もあきらめたくない。とうとう睡眠不足で倒れてしまう。高校見学にも行く中で、自分は仲間と共に手芸ができる場所が重要だったんだと気づき、さまざまな条件の中で居場所を見つける先輩の姿に学ぶ。進学と部活、今大切な事と将来というテーマを中学生にも納得ができるように描いていると思う。だが、先生が最初コメントをした理由はズバリ学力が高くないから。難関校だったら「少し難しいけど、頑張って勉強してチャレンジしてみるか?」と言ってくれたかも、高校の選択基準、やっぱ学力なのかも(笑)