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ぼくらはみんな生きている 都市動物観察記

 

ぼくらはみんな生きている―都市動物観察記

ぼくらはみんな生きている―都市動物観察記

 

 実は都会にはさまざまな動物たちが生きている。生きる場所を徐々に奪われていったが、たまたま残っている広い一軒家の庭で生き延びている昆虫。逆に外国からきて、ペットから捨てられて大繁殖したミシシッピアカガメのような外来種。都会のビルを崖に見立てて増え始めたハヤブサなどや、人間の善意の餌付けのせいで密集して暮らし始め、交雑しても問題となっている鴨など。自分勝手な自然のイメージや、カワイイではなく、その土地の本来の姿がかえることが自然であり、野生動物が自分の力で生きていくように環境を整えつつ見守ることが重要であることがわかりやすく書かれている。動物好きな子に勧めるとよさそう。