児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ソロ沼ものがたり

 

文章だけでなく挿絵も著者。絵がとても魅力的。自然科学系の絵本を多く手がけている著者なので、内容は食物連鎖をモチーフにしたものが多い。その基礎知識がある子の方が読みやすく、ある意味、非情でもある自然界を理解していないと、例えば蝉が蟻に食べられていくシーンなど抵抗を感じるかもしれない。それだけに登場する小動物たちが擬人化されているのは、一部どうかな、と思うところもあった。たとえば「おさむし戦争」のおさむしの娘、おばあさんにきいたお花を探したい、という感じ、正直、ちょっとわざとらしくも感じてしまいました。いかにも「女の子です」すぎて・・・。ちなみに、自然界の虫のメスのふるまいパターンはあるのかなぁ、と考えたりしました。これを機に、もっと観察すべきかも。