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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

18枚のポートレイト 柏葉幸子小品集

 

ごくごく小品18篇を収めた短篇集。東日本大震災を意識した3篇(「風待ち岬」「お地蔵さま、海へ行く」「海から来た子」)や、遠野の民話の雰囲気がある「仁王小路の鬼」「桃の花が咲く」のほか、怪談のようなもの(「ヤバイ学園」「鬼当番」など)も。どれも、この世と別の世が軽やかに隣り合う、不思議な物語。気楽に読めるものがほとんどだが、少し重い気持ちになるものもあるので、中学生以上おとな向け。(は)