児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

こんにちはといってごらん

 

 子ネズミのバネッサはとてもはずかしがりやで、友だちがひとりもいません。友だちをつくるなんて世界で1番おっかないことだと思っているのです。学校では先生に出された問題の答えがわかっても、はずかしくて手を上げることができません。お母さんに「ひとりぼっちの子を見つけて『こんにちは』と言ってごらん」と言われてやってみますが、最初は声が小さすぎ、次は大きすぎて失敗。でもある日、先生の問いかけに思いきって手を上げて答えることができました。そしたら放課後に、オオジカのクィンシーが声をかけてくれて、2人は仲良しの友だちになったのです。
子どもの緊張感が伝わって、家でのお母さんの励ましにほっとする。毎ページに挿絵があるので、親子の読み聞かせにも、1人で読み始めた子にもおすすめです。 (は)