児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

空とぶゆうびんやさん

 

空とぶゆうびんやさん (昭和47年) (世界の絵本〈イギリス〉)

空とぶゆうびんやさん (昭和47年) (世界の絵本〈イギリス〉)

 

マスおじさんはゆうびんやさんで奥さんと、めうしのニーナと暮らしています。でも、ふつうのゆうびんやさんとはちょっと違ってヘリコプターに乗って、空から配達するのです。時には子どもたちを喜ばせるために宙返りもしますが、ゆうびん局の偉いひとたちに遊びに使ってはいけないと注意されてしまいました。でも、子どもたちにせがまれて、もう一度だけ、とやったら教会の塔にぶつかってヘリコプターを壊してしまいます。もちろん仕事もクビです。でも、奥さんがいいことを思いつきました。庭のイチゴとニーナのミルクで、すてきなイチゴアイスクリームを作って売ることにしました。アイスクリームは大成功。ゆうびん局の局長さんが馬から落ちた時、介抱してイチゴアイスクリームを食べさせてあげたことで、ヘリコプターも直ったし、もう一度仕事ができるようになります。ヘリコプターに乗って飛ぶ表紙絵がとても楽しい。子どもたちと一緒に楽しいことをすることが大好きなマスおじさん、いいことを思いつく奥さんやめうしのニーナ、子どもたちと、表情たっぷりに描かれている。古い本だが、当時の日限票を見るとひっきりなしに借りだされていて、子どもたちに人気があったことが良く分かる。復刊しても読まれるのではないかと思った。