児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

時をかける眼鏡 医学生と、王の死の謎

時をかける眼鏡 医学生と、王の死の謎 (集英社オレンジ文庫) 作者:椹野道流 集英社 Amazon 気楽に読めるラノベ。タイムトラベル物というので読んでみたが、異世界転生ものといっても良さそう。著者は元監察医とのことで、主人公遊馬(あすま)は監察医の卵。…

パン焼き魔法のモーナ、街を救う

パン焼き魔法のモーナ、街を救う (ハヤカワ文庫FT) 作者:T キングフィッシャー 早川書房 Amazon ハヤカワ文庫だが、原書はローカス賞ヤングアダルト部門等、ヤングアダルト関係の賞を総なめしたというヤングアダルト向き作品。主人公は14歳のパン屋で働く…

闇の覚醒 死のエデュケーションLesson2

死のエデュケーション2 闇の覚醒 作者:ナオミ・ノヴィク,井上里 静山社 Amazon シリーズ2作目、前作より分厚くなって発行。いよいよ4年生の卒業を前にして、思いがけず自分のチームも手に入れたガラドリエル。だが、準備を進める中で、徐々に自分の力の高…

音をつくろうでんわをつくろう

音をつくろうでんわをつくろう (1979年) (かがくであそぼう) 作者:大竹 三郎,浅野 利治 大日本図書 Amazon 音が出る仕組みを考えるための実験の後、糸電話を応用したいろいろな実験が載っている。さいごは、糸やワゴムを使った楽器作りを紹介。初版が1979年…

ぼくたちは卵のなかにいた

ぼくたちは卵のなかにいた (創作児童読物) 小学館 Amazon 卵の中の世界で暮らすリュウ。幼馴染のミサキやナオトと穏やかに暮らしていた。だが、13歳になったら、この世界から外に行くか中に留まるかを決めなければならない。リュウは外に行くことを決意す…

声をきかせて

声をきかせて 作者:樫崎 茜 講談社 Amazon 地方の門前町でお香屋の家に生まれた砂凪(さなぎ)は中学2年生。両親はお店には関心を示さずかかわっていないが、砂凪は、なんとなくおばあちゃんについてお香のことを習っている。だけど、残念ながら匂い音痴で…

音・光ふしぎはっけん

音・光ふしぎはっけん―手作りおもしろ実験 作者:敦, 高鷹,勝, 小幡 草土文化 Amazon 息を吹き込んだり、たたいたりして音を出すおもちゃ、鏡を使った光のおもちゃなどの作り方が載っている。簡単なものが多く、幼児でもチャレンジできそう。作り方の説明が、…

分解系女子マリー

分解系女子マリー 作者:クリス・エディソン 小学館 Amazon 12歳のマリーは、分解して仕組みを調べてはいろいろ作るのが大好きな工学系女子。世界的な有名企業バンス社が優秀な科学のアイディアを持った子どもたちを招待する合宿に招かれ大興奮。バンス社の快…

少年十字軍

([み]5-1)少年十字軍 (ポプラ文庫) 作者:皆川 博子 発売日: 2015/04/03 メディア: 文庫 森で野生児のように暮らしていたルーは、森番に捕まった危機を助けてくれたエティエンヌ一行に興味を持つ。神の啓示を受けたこの12歳の羊飼いの少年は、十字軍としてエ…

新月の子どもたち

新月の子どもたち 作者:斉藤倫 ブロンズ新社 Amazon 目覚めた時にいたのは独房。ぼくは死刑囚レイン、同じ死刑囚たちがみんな「ぼくはしぬ」という中で、「わたしはしなない」と答えた女の子シグに心を奪われる。そして気づけば、教室。小学校5年になったぼ…

支える、支えられる、支え合う

支える、支えられる、支え合う (岩波ジュニアスタートブックス) 作者:サヘル・ローズ 岩波書店 Amazon イランから日本に来て文化の違いに驚き、いじめも受けたサヘル・ローズ。子どもたちが安心して過ごせる場所を作る活動や、親の経済力で未来が閉ざされな…

Xをさがして

Xをさがして (外国の読みものシリーズ) 作者:デボラ エリス さえら書房 Amazon カイパーは11歳だけど、飛び級して2歳上の子のクラスに行っている。だが家は貧しい。母さんは元ストリッパーで今はシングルマザー、双子の弟たちが自閉症なのでその面倒をみる…

バンドゥーラ

バンドゥーラ: ”ジャングルの誇り”とよばれたゾウ (児童図書館・絵本の部屋) 作者:ウィリアム・グリル 評論社 Amazon 1897年、ミャンマーのジャングルで生まれた赤ちゃん象パンドゥーラ。ゾウ使いのポトケは、この象をかわいがって育てる。パンドゥーラは、…

フレディ・イェイツのとんでもなくキセキ的な冒険

フレディ・イェイツのとんでもなくキセキ的な冒険 作者:ジェニー・ピアソン 岩崎書店 Amazon フレディはおばあちゃんが死んで悲しくてたまらなかった。母さんはフレディが生まれてすぐに死んでしまった。今の父さんは、血は繋がっていないけれどとてもいい父…

本屋さんのダイアナ

本屋さんのダイアナ(新潮文庫) 作者:柚木 麻子 新潮社 Amazon 大穴と書いてダイアナと読ませる。そんなとんでもない名前をつけた母親がうらめしいダイアナ。だけど小学校3年になった時、自分の名前を「『赤毛のアン』の親友はダイアナというんだよ」と名…

本おじさんのまちかど図書館

本おじさんのまちかど図書館 (ものがたりの庭) 作者:ウマ・クリシュナズワミー フレーベル館 Amazon インド出身でカナダ在住の著者によるインドを舞台にした物語。ヤズミンは本が大好きな9歳の女の子。路上で本を貸してくれる本おじさんから毎日本を借りる…

わたしのアメリカンドリーム

わたしのアメリカンドリーム (文学の扉) 作者:ケリー・ヤン 講談社 Amazon ミアの家族はアメリカに来て2年。でもパパもママも懸命に働いているのに、ちゃんと暮らしていくのが難しい。レストランを首になった両親は住み込みのモーテルの仕事にとびついたが…

妖怪がやってくる

妖怪がやってくる (岩波ジュニアスタートブックス) 作者:佐々木 高弘 岩波書店 Amazon 妖怪はどこからやってくる? と問われ、妖怪にはちゃんと(?)出現ポイントがあることが示される。当時の記録の資料を使って論証、そしてそれが宮中に向う”道”の入口に…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2 作者:ブレイディ みかこ 新潮社 Amazon 息子も中学2年。庭に置いた廃棄予定の品をルーマニア家族に譲ったことをきっかけに、不要な物のリサイクルと、隣人と分かち合うことの違いを考え込んだり、仲が良かっ…

おとなってこまっちゃう

おとなってこまっちゃう 作者:ハビエル・マルピカ 偕成社 Amazon メキシコの作家による児童文学だが、国籍を強く感じることはなかった。 サラは9歳の女の子。両親は離婚して、今は人権派弁護士のママと暮らしている。ママは貧乏な人からお金を取らないから…

トラからぬすんだ物語

トラからぬすんだ物語 作者:テェ・ケラー 評論社 Amazon 突然ハルモニ(おばあちゃん)の家に引っ越すと言い出したママ。姉さんのサムは怒り狂っているけど、私リリーは何も言えない。いつでもおとなしいママのいい子だから。だけどハルモニの家のすぐ前で、…

かわいい子ランキング

かわいい子ランキング (ほるぷ読み物シリーズ セカイへの窓) 作者:ブリジット・ヤング ほるぷ出版 Amazon 学校のみんなに誰かが送ってきた「かわいい子ランキング」。自他ともに認めるかわいいソフィーが2位なに、地味なイヴが1位。こんなことをしたのは誰…